ドッグデュッカのかかりつけ、
動物医療センター
もりやま犬とねこの病院
の指針発表会に招待され行ってきました。
現在では
スタッフ80名を越える大きな病院になりましたが、
2007年に
淺井亮太医院長が独立開業した時は
獣医さん5名でスタートした小さな病院でした。
関わりはじめは
ミニチュアダックスの「ミルク」の保護でした。
アカラスという病気で毛がすべて無くなり、
皮膚は赤く、大変酷い状態の子でした。
あちこちの病院を訪れ、
様々な治療をしましたが、中々改善することもなく、
どの獣医さんも、
「とりあえず…」が多くため息が出る結果でした。
そんな時、
「同じ守山区に良い病院があるよ」
と聞き、行ったのが、
もりやま犬とねこの病院との出会いです。
 
今までの動物病院では、
迷いを感じるような処置ばかりだったのですが、
ここの淺井医院長は違いました。
犬を見る目、
言葉の力、
病気の説明力、
治療を行う過程と結果等々
飼い主として
「信頼感」を持たせてくれる方でした。
 
あくまでも私見ですが、
獣医さんって大きく分けると
「自分の考えで全部押し通すタイプ」と
「飼い主の主張に従うタイプ」があると思います。
いずれも一長一短です。
頼りがいがあるけど偏りすぎとか
優しいけどなにか不安とか….
 
淺井医院長は、
そのあたりがバランス良く、
あくまでもプロとして、
言うべき事は言い、
聞くべきことを聞ける、
バランスの良い人間性が優れた方でした。
 
ミルクの皮膚病も、
さすがに完治は難しい病気ですが
これまでのように
どんどんひどくなるということなく、
シャンプーや投薬は欠かせなかったものの、
四六時中、体をかきむしっていた
ミルクがツラくない状態にまで回復。
「この病院でダメなら諦めがつく」
そう感じたことが始まりで、
現在までドッグデュッカの
ホームドクターとしてお世話になっています。
残念ながらミルクは
今年の7月に16歳で旅立ってしまいましたが、
今も、
状態のひどい保護犬が多いドッグデュッカの
保護犬たちの生命を救ってくれる病院です。
 
 
ちなみに、
当時の病院は、
今のようにスタッフが多くいるわけではない中で、
今と同じく夜間診療もしていました。
入院してる子達が心配だからと、
医院長がカウンター裏で
寝袋で寝て待機していたりしたこともありました。
とにかく、
動物への想いが強く、
またそれが、
想いだけでなく、技術も高いため、
利用者の評判が評判を呼び、
ワンちゃんネコちゃんのホームドクターだけでなく、
24時間365日対応の救急病院を担う、
地域医療センターになりました。
  
昨日の指針発表会は、
そうやって組織が大きくなる中で、
獣医師、看護師、受付、経理等々
それぞれのポジションのチームの方達の
今年掲げた目標に対しての成果と反省を話し合い、
どうやったら
もっと命を救えるか
もっと良いサービスが提供出来るか
来年度の目標等を発表し、
チームとして仲間として、
心を一つに
動物達、患者さん達の為に
信頼してもらえる病院になっていこう、
という決起会でした。
 
その中で僕は、
「患者代表」として「患者が選ぶ理想の病院」の
スピーチの機会を頂き、
医院長が築きあげてきた想い、
患者から希望する理想の病院のあり方、
改善してきた部分などを話しました。
 
余談ですが、スピーチ中に、
急に医院長のお母様の顔が頭に浮かび、
感極まってしまいました。
というのも、
まだ小さな病院だった頃、
受付をされていたのは医院長のお母様で、
いつももの静かに医院長のやってることを
心配そうに見守っていたこと、
そして、
お母様は残念ながら、
病院が大きくなったときに
早くして亡くなっていたことを
思い出したからです。
亡くなられる前に医院長に僕のことを
「高橋さんは本物よ。ずっと大切にしなさい。」とおっしゃってくれたとも聞いていました。
 
多分お母様は、そこに居たんだと思います。
僕の口を使い、
「亮太頑張ったね。
 良い仲間に恵まれたね。
 他の人の為にこれからも頑張りなさい。
 くれぐれも身体は大切に」
と代弁するような話になり、
スタッフ全員の心に
何か響いてくれたように感じました。
 
 
ドッグデュッカで保護した子達は
みんなここにお世話になっています。
ドッグデュッカでは、
心のケアはできますが、
病気は治せません。
逆に、淺井医院長もよく言います。
「我々に救えない命があります。
 病院に来てくれないと救えないんです。
 デュッカが連れて来てくれるので、救えなかった子達が救えるんです」と。
 
獣医師としての動物愛護
ドッグトレーナーとしての動物愛護
それぞれの道ですが、
向かう先の目標は同じ。
 
ドッグデュッカは、
この信頼できる病院とともに、
過酷な環境の中で暮らしてきた保護犬たちの、
痛みと辛さをとってもらい、
心身ともに幸せを感じてくれる
「真の動物愛護」
をこれからも目指していきます。
 
これからもよろしくお願いいたします。
病院からもクラウドファンディングの方にご寄付も頂きました。重ねてお礼申し上げます。