NPO法人 DOG DUCA(ドッグデュッカ)では、「人と犬のより良い共存」を目指し、プロのドッグトレーナーを中心としたスタッフが犬の保護、トリミング、トレーニング、譲渡および終生飼養しております。

ご存じですか?保護の流れ

NPO法人 DOG DUCAは、名古屋市にある動物愛護団体(譲渡ボランティア)です。
飼い主から飼育放棄されたり、迷子になって飼い主が現れない犬を保護しています。

名古屋市の愛護センターでは、収容した犬の中から、そのまま一般家庭(里親さん)に譲渡できる犬と、譲渡に向かない病気の犬や高齢犬、しつけの必要な犬と分ける審査が行われ、その審査に合格した犬はそのまま里親さんへ譲渡されますが、不合格の犬は、譲渡ボランティアが引き取りに手を上げ、ボランティアが里親さんを探して譲渡します(譲渡ボランティア制度)。

ただ、譲渡される犬の中には、しつけがまったくされていない犬も少なくなく、特にDOG DUCAの場合はプロのドッグトレーナーがいるため、他の団体が手を上げないような、真っ先に殺処分の対象となり得る「吠えがひどい犬」「咬みつきグセが強い犬」を積極的に保護して、犬たちの生命を救っています

保護したドーベルマン
DOG DUCAが愛護センターから保護した、咬みグセのあるドーベルマン

その活動の甲斐あって、2016年に名古屋市は「犬の殺処分ゼロ」を達成しましたが、捨てる飼い主、犬に正しいしつけをしていない飼い主は減らず、我々のような愛護団体の存在が欠かせないのが現状です

特に昨今では、センターに持ち込まず、我々の所に直接「保護してほしい」と依頼してくるケース、名古屋市外の全国からの保護の依頼が後を絶ちません。

DOG DUCAの活動について

DOG DUCAは、「犬の殺処分ゼロ」のためだけではなく、「人と犬のより良い共存」のため、飼い主さんが継続飼育ができるようにアドバイスしたり、ドッグトレーニングをしたりするのが特徴です。

以下で主な活動の流れを紹介しています。

相談(飼育放棄の予防)

「吠える」「咬みつく」「言うことを聞かない」というのが、犬を捨てる主な理由ですが、そういった犬の「問題行動」と呼ばれるものには、すべて原因があります。そして、その理由は、犬の犬種、性格、環境、育ち方、飼い主さんの接し方など、様々な要因が複雑に絡み合っていることが多いです。

DOG DUCAでは、そういった「犬のことでお困り」の方に対して、千頭以上のトレーニング経験があるプロのドッグトレーナーがカウンセリングを行い、まずはその原因を探った上で、的確なアドバイスを提案しています。

そうすることで、「手に負えないから捨てたい」という飼育放棄を予防することに力を入れています

ほとんどの問題行動はアドバイスの通りすれば改善するのですが、中には、社会性が不足している犬もいて、飼い主の力だけではどうにもならないケースもあります。その場合は、併設するわんわん保育園へ通園をしてもらいながら継続的なトレーニングをしていき、今では「幸せに暮らせるようになった!」という犬がほとんどです(県外から通われる方もいます)。

犬は犬の中で社会性を身につけさせていくことも重要です

ですから、他のドッグトレーナーや獣医などから「この子をしつけるのはムリ」と言われても、あきらめずに、まずはDOG DUCAまでご相談下さいませ

せっかく出逢った生命と、幸せに暮らせるようにしていきましょう。

しつけのことを相談する

保護

動物愛護センターで里親が見つからなかった犬を保護することもありますが、最近は、飼い主による飼育放棄でここに連れて来られるケースがかなり増えています。また、時代的なものもあるのでしょう、高齢者が亡くなったり病気だったりで、ここに連れて来られる子も少なくありません。

しかし、残念ながら、やむを得ない理由じゃなく、「しつけしても無駄だと思うから」「愛情がないから」「引っ越すから」「近所迷惑だから」「高齢犬だから」「病気になったから」など、人間側の都合で捨てられることがほとんどです

そうやって連れて来られた子は、愛情がかけられていないワンちゃんも少なくなく、ひどく汚れていたり、持病があったり健康状態がよくないことが多いので、シャンプーして、すぐに動物病院にて検査を行い、必要に応じて治療・手術したり、療養食を食べながら体調の回復を待ちます。そしてそれを、すべてボランティアで行っております。

状態のひどい保護犬
栄養状態が悪く、痩せているだけじゃなく毛も生えそろわず、汚れています
トイプードルとは思えないほど毛が伸び、そして固まってしまった毛をバリカンでカットします

近年は本当にこういったケースが非常に増えてきて、心や体の回復を待つため、譲渡まで時間がかかりますし、高齢の犬、病気がある犬などはなかなか引き取り手がないため、DOG DUCAで終生飼養する子もたくさんいます。

皮膚病がひどく、すべて毛が抜け落ち、毎日の投薬と週1のシャンプーが欠かせないMダックス

ドッグトレーニング

譲渡するしないにかかわらず、ここに来た子は、人間と触れあえるよう、他の犬と暮らしても問題がないよう、専門学校で動物行動学や心理学も教えるプロのドッグトレーナーが、保護した犬が人と問題なく暮らしていけるよう、トレーニングをします。

また、併設するわんわん保育園DUCAに通う犬にふれあいながら、犬同士の間で社会性を身につけ、犬に対しても怖がらないように学んでいきます。
(※保育園で預かる犬にケガがないよう、社会性のレベルを十分配慮しながら行っていますのでご安心ください)

群れの本能を利用し、保育園の通園する犬も保護した犬も、皆一緒にトレーニングします
トレーナーによる散歩中の「リーダーウォーク」のトレーニングは毎日行っています。

中には、犬とまったく接したことがない、体罰を受けていたなどで人間に恐怖心がある犬もいます。その場合は、保護犬がまずは安心できるように、必要十分なスペースのある別室を用意し、徐々に他の犬や人がいる環境に慣れてもらい、少しずつ社会復帰させていきます。

これまで犬と接し慣れていない場合、あえて高い壁を作った部屋で生活し、「音」から慣れてもらいます

犬のしつけ・ドッグトレーニングの重要性

面談、顔合わせ

DOG DUCAでは、ペットショップのように人が選ぶのではなく、犬に飼い主を選んでもらいたいので、譲渡会や遠方への配送などは行っておらず、犬の健康状態への配慮はもちろんこと、心の状態に十分気を配りながら里親さんへの譲渡を行っています。

また、誰にでも譲渡するわけではなく、犬のプロであるドッグトレーナーによる対面の面談をした上で、トレーナーが保護犬一頭一頭の適性と幸せに暮らせる最適な飼育環境が用意できる方のマッチングを行い、保護犬を幸せにできる方にのみ、保護犬とお顔合わせしてもらっています(保護犬が嫌がる場合はお断りすることもあります)。

また、同居される家族がいる方、同居犬がいる方は譲渡前に連れて来ていただいて、相性を確認するなど、入念なチェックを行って、「犬も人も幸せになれる譲渡」を行っています。

同居犬がいる場合は連れてきてもらい、ドッグトレーナーが相性を見ます

里親(譲渡)をご希望の方へ

トライアル、譲渡

何も問題がなさそうだとなった場合も、基本的にはトライアル期間を設けて譲渡しています。
それは、飼い主さんや同居犬との相性が良くても、住む環境が保護犬に合わなかったらいけないからです。

また、こうやって細心の注意を払うことで、「人も犬も幸せになる譲渡」を行っております。

譲渡の前にシャンプーをして、里親さんに触れてもらえるようにします
譲渡後は、ご家庭での保護犬の様子を写真で教えてもらっています。

安心できる場所であることがよくわかる寝姿を見ると(笑)、我々も「よかったな」「生命を救う架け橋になれたな」と安堵できる瞬間です。

よくある質問

里親になりたいのですが?
ありがとうございます。
保護犬の譲渡については、人が選ぶのではなく、犬に行き先を選んでもらいたいので、「譲渡会をしない」という以外特別なルールを設けていません。ただ、「ペットショップで買うよりも安いから」といった方はお断りさせていただいております。
また、合わないマッチングはしたくないので、すぐにご案内できないこともございますのでその点はご了承下さい。
くわしくはこちらをご覧くださいませ。
高齢者でも里親になれますか?
「万が一」のことを考えて、高齢者というだけで保護犬を譲渡しない団体も多いですが、DOG DUCAではアニマルセラピーもしており、高齢者が動物を飼うメリットもよく知っているため、高齢者でも里親になれ、万が一の時も安心な【シニアドッグ・サポーター】制度を使っての里親譲渡も行っております。詳しくは当該ページをご覧下さいませ。
なぜ譲渡会をしないのですか?
犬は人間と同様、一頭一頭、性格も個性も違います。
DOG DUCAでは、それをよく把握した上で、その子を一番幸せにしてくれる方が迎えに来られた時のみ保護犬と合わせ、最終判断は犬に任せ、ペットショップのように「人が選ぶ」のではなく、「犬に人を選ばせる」形にしています。
とはいえ、譲渡会は、ボランティアが活動を続けていくために欠かせない方法で、他の団体が間違っているわけではありません。ただ、我々が「犬の気持ち」を最優先にしたいだけです。
近所のかわいそうな犬を保護してほしい
「近所で犬が虐待されているから保護してほしい」「多頭飼育で迷惑しているから何とかしてほしい」という依頼が来ますが、日本の法律では残念ながら動物は「モノ」であり、所有権があります。あくまでもDOG DUCAは、いち動物愛護団体、ボランティアでしかなく、他人が飼育している犬を我々だけでは保護することもできません。
ご相談はまず、地域の警察および保健センター(保健所)もしくは動物愛護センター(動物管理センター)にお願いします。そこから愛護団体に連絡が行くことが多いです。
犬を引き取ってほしい
詳しくは「保護の相談」をご覧下さいませ。

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里親(譲渡)をご希望の方へ

高齢者向け制度(シニアドッグ・サポーター)

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