​現在、READYFORにてクラウドファンディング実施中のため、活動報告を転載させていただきます。

保護犬第一号は、
小さくてかわいらしい子犬でした

保護活動の原点となる、生後7ヶ月の小さなダックス「祭(まつり)」の物語です。

DOG DUCAをスタートさせたばかりの2001年、

「よく吠えるし咬みつくからなんとかしてほしい」

と飼い主さんから相談を受けて伺った出張トレーニング先でのことです。

扉の向こうにいたのは、部屋の壁際でふるえ、怯えきった目をした小さなダックス。

思わず私は問いかけました。

──「ひょっとして叩いたりしましたか?」
 「言うことを聞かないから叩くんだよ」

──「この犬のことは好きですか?」
 「吠えるし咬みつくし、かわいくないから本当はもういらない

暴力を受ければ防衛本能でそうせざるをえない。

ただ、飼い主がそういったことを知らないだけかもしれない。
それなら正しい接し方を教えればいい。

でも、飼い主さんから出てきた、愛情のない言葉が突き刺さりました

このままでは、この子は一生、不安に怯えて生きるのではないか?

このまま叩かれ続けたら、生命すら危ういのではないか?

そう直感し、すぐに「引き取らせてください!」と申し出ました。

飼い主さんは「買ったときの値段を払ってくれるなら」という条件を出してきました。私はすぐさまATMに走り、借金返済のために貯めていた全額を差し出し、その子を家族として迎え入れました。

そしてその子には、これからは毎日が楽しく過ごせるようにと願い、「祭(まつり)」と名づけました。

心のリハビリで
誰からも愛される看板犬に

最初は人の手を怖がり、目を合わせることさえできなかった祭。

そのため保護当初は、人の手が上からきたり、慣れていない人に触られると、カプッとしてしまうこともありました。

しかし、時間をかけ、僕が祭を抱っこしながら、出会う人出会う人に触れてもらい、優しい声をかけ続けてもらうことをくり返していくうちに、「人は怖くない」と学び、僕がいない時でも、誰に触られても平気になりました

 そして、セラピードッグとして老人ホームを訪れ、温かな笑顔と安らぎを届ける存在へと生まれ変わったのです。

祭は保護犬第一号として、最期まで僕たちのもとで暮らしましたが、同じように人間不信になっている子たちに寄りそい、僕たちと一緒に彼らの心の傷を癒やしてくれました。

(祭とのエピソードの詳細は、拙著『ころんでも、まっすぐに!~犬に救われたドッグトレーナーが見つけた〈生命〉をつなぐ道』に書かれています)

※本記事は転載です。
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