2019年10月、DOG DUCAは【シニアドッグ・サポーター】制度を始めました!!

シニアドッグサポーターのことをわかりやすく紹介してくださっているテレビ放送はこちら
※シニアドッグ・サポーター(里親)は愛知県内の方に限らせて頂いております。

高齢者が犬を飼いたい…でも現実は

長らく、「高齢者」「高齢犬」は、動物愛護の世界で排除されてきました。

DOG DUCAにやってくる多くの高齢者の方が経験するのは、「高齢者だから、保護犬の譲渡はできません」と言われることです。

「自分の年齢のことも考えて若い子ではなく高齢の子でもいい」と思っていても、多くの動物愛護センターや動物愛護団体では、年齢が60ないし65歳以上だと、里親になることを断られてしまう現実があります。さらに単身で生活している人の場合はなおさらです。

しかし、それはある部分、仕方のないことでもあります。保護犬は、基本的には飼い主に飼育拒否された犬、もしくは飼い主の死亡などにより離別した犬ばかりです。

万が一高齢者に譲渡して、高齢の里親に万が一のことがあったら・・・再び保護犬になってしまうこともありえます。

そう考えると、譲渡することに不安を感じたり、実際にそういうケースがあったりすると、どうしてもそういうルールを作りたくなるのも理解できます。それはあくまでも、「犬のため」だからです。

でも、そのために、「犬を飼いたい、高齢犬でもいい」という人たちの存在を放置しておくことが果たしていいことなのか?

「人と犬のより良い共存」を理念に掲げるDOG DUCAは、そう思うのです。

「高齢」に厳しい社会

高齢者と言っても、最近は70を超えても元気な人はとても元気です。

これは犬にも言えます。だいたい8歳以上の犬を「高齢犬」と言いますが、そこから10年くらい生きる犬もいます。

これは、人間と同様、食事と医療が進歩し、また、最近は室内で飼う犬が増えた事による、事故での死亡が減ったり、体に負担のない生活を送れるからというのもあります。

ですが、動物愛護の世界でも、「高齢犬」は高齢者と同じくあまり歓迎されない現実があります。

高齢犬は、しつけも不要で運動量も少なく飼いやすいにもかかわらず、飼い主である高齢者が亡くなったりした場合、「医療やケアの負担が大きく譲渡が難しい」「あと何年生きるかわからない」という理由で、動物愛護センターで真っ先に殺処分の対象にされたり、動物愛護団体でも保護自体行わないケースも少なくありません

そうやってDOG DUCAに流れ着いた高齢犬は、一頭や二頭どころではありません。

「高齢者」も「高齢犬」も、動物愛護の世界では「必要がない」と言われているようなものです。

でも、生命(いのち)は等しく平等ではないでしょうか??
人と犬が暮らすことを、もっと前向きにとらえることはできないのでしょうか??

白内障

親が亡くなったからと息子夫婦が連れて来た保護犬。右目が白濁し、白内障で見えていないことが明白ですが、そのことは告げず「いらないから」と飼育放棄されました。

犬を飼いたい高齢者、人と暮らしたい高齢犬

「保護犬を飼いたい」と言ってこられる高齢者の多くは、配偶者を亡くし、さらに飼い犬を亡くした人が多いです。

基本的には、高齢者には散歩が必要な犬を飼うより、室内だけで飼える猫を飼う方が、高齢者にとって負担がないのですが、里親になりたいという高齢者の方の場合、「ずっと犬を飼ってきたから」という方がほとんどです。

生まれた頃から犬が家にいて、ずーっと犬と暮らしてきた、という人もいます。だから、雑種犬だとか高齢犬だとかを気にはしません。

そんな人が、「高齢者だから犬を飼えない」と言われるのは、ツラいことでしょうし、何より、配偶者をはじめ、周りの人がどんどんと少なくなっていく中で、ずっとそばにいてくれるワンちゃんがいるだけで、どれだけその人に生きる勇気や希望を与えてくれるか・・・。

だからこそ、高齢者の方が、里親になることを断られてしまい、「それでも犬を飼いたい」と、ペットショップに足を運び、子犬を飼うケースも少なくありません。そして、結果的に飼い切れなくなって飼育放棄されてしまった保護犬がよくここに連れて来られます。

DOG DUCAは、「里親になりたい」と言ってくる高齢者の方にも譲渡しています。しかし、相性やタイミングの問題もあるため、常にマッチングするとは限りません。そのため、高齢者の方も待つのをガマンできずに、「ペットショップでもいいから!」と犬を買ってしまうのだと思います。しかし、そうやって、行き場のなくなる犬がいる現実も、忘れてはいけません。

高齢者でも犬を飼っていい

DOG DUCAでは、2001年に保護活動を始めてから、数え切れないほどの犬を保護し、譲渡してきました。その中には高齢者の方もたくさんおられます。高齢者の方でも、立派に里親になれるのです

また、老人ホームなどの福祉施設に行き、「アニマルセラピー活動」を多数行ってきました(専門学校でも教えています)。

そこでわかったことは、高齢者には、高齢者に合う犬と暮らす方が、お互いに幸せだということです。

高齢者は、いくら元気な人もいるとはいえ、やはり、身体能力は落ち、病気のリスクも高いのは事実です。

でも、高齢者だからこそ出来ることもあります

里親希望の高齢者は、多くが、犬を何頭も飼ってきた方が多いです。そのため、犬の飼い方を熟知しているだけでなく、高齢犬の介護、看取りの経験もあります。これは、若い世代の里親希望者にはない、「強み」です。

実際、散歩も連れて行ける、犬と一緒に遊べる子供もいる、という犬を飼うのに適した若い年代だとしても、カッとなりやすかったりしてすぐ犬を叱って怯えさせたり、共働きなどで忙しくて構ってあげられない、ということも少なくありません。実際、DOG DUCAには、そうやって手間をかけられていない犬が、飼育放棄されていきます。
逆に、飼い主の方に愛情がありすぎて、犬を亡くした時のペットロスがひどい方もいます。

そこへ行くと、高齢者の方は、確かにあまり散歩も長く歩けなかったり、子犬と激しく遊んだりは難しいかもしれませんが、時間にゆとりがあり、犬のペースに合わせることも出来ます。ペットロスも悲しいのは悲しいのですが、死別を受け入れられる年代なので、立ち直りは早いです。

何より、どんな犬であれ、深い愛情を注いであげることが出来ます

DOG DUCAでは、高齢者が長いこと飼っていた高齢犬の保護をよくしますが(全体の3割ほどです)、どの子もとてもいい子です。それだけ、前の飼い主さんに愛情をかけられてきたのだと思います。逆に言うと、愛情をずーっとかけられる方でないと、お願いできない犬だとも言えます。

高齢犬と髙橋

高齢犬たちは、とても愛情を必要としており、構ってもらうのを待っています(撮影:dog doc)

高齢犬は深い愛情を必要としている

DOG DUCAには、常時30~40頭ぐらいの保護犬がいます。

その中には、一生病気の治療が必要で、治療費がかかる犬、高齢犬の中でも高齢すぎてケアが大変のため譲渡できない犬もいます。もちろん、年齢的には高齢だけど、まだまだ元気という犬も多いのです

また、DOG DUCAには「咬みつく」「吠える」などで飼育拒否された、ドッグトレーニングが必要な若い犬も保護していますので、我々もできる限り最大限の愛情をかけてあげていますが、常に保護犬すべてに、高齢者といっしょに暮らしてきたときのような愛情をかけてあげられるわけではありません。

保護犬の立場からしてみても、たしかに他の保護犬がたくさんいるので淋しくはありませんが、愛情を独占できる方が絶対にいいはずです。特に高齢者が飼っていた犬は、そばにずーっと高齢者の飼い主がいて、ずっと抱っこされていたりすることも多いのです。

高齢犬たちは淋しがり屋です

高齢犬は寄り添っていることが多いですが、それは、愛情を求めているからです。(撮影:dog doc)

逆に、愛情はないけれど、捨てると罪に問われるからと一日中サークルの中に閉じ込められて飼われていた高齢犬もいますが、どちらにしろ、「深い愛情を必要とする」という点では同じです。

人間もそうです。歳を取ると、気持ちも弱くなりがちで、一人だと無性に淋しい。犬だって同じです。

だからこそ高齢犬には、余生を、ずっとそばで一緒にいてくれる方と暮らしてほしいですし、そして、高齢者の方も、高齢犬と生活することで、元気になって、幸せに生きてほしいのです。

高齢犬のために、高齢者の方の力を貸してほしいのです

そこで我々は、高齢犬も、高齢者の方も、ともに幸せに暮らせるような制度を考えました。

それが、「シニアドッグ・サポーター」制度です。

シニアドッグ・サポーター制度

「犬を飼いたい」高齢者の方で結構聞くのは、「自分に万が一のことがあったら心配」というものです。

高齢の保護犬の里親になりたいというのも理由は同じですが、中には、「自分に万が一のことがあったらワンコだけ取り残されてしまってかわいそう」と、犬を飼うことに躊躇する方も多くいらっしゃいます。

高齢者は、いつ何時何があるかわかりません。
たしかに若い人でも、急な事故で亡くなったりすることもありますが、高齢者の場合は、生命に別状はなくても、一時的な入院ということはありがちです。

しかし、今の日本では、そういった時に愛護センターに相談しても、「飼育放棄」と同様の扱いをされてしまい、「引き取るけど殺処分するかもしれない」と言われてしまったがために、入院を拒んでいる飼い主さんもいらっしゃいます。老犬ホームもありますが、そちらも一時的な保護ではなく、完全な別れを意味します。
中には、犬と暮らせる老人ホームで暮らしていたけど、飼い主が亡くなったら愛護センターに連れて行かれて殺処分されそうになって、ここに来た犬もいます。

また、前述したように、「高齢犬」だからと保護を断るケース、「高齢者だから」と里親を断るケースもあります。

高齢化社会に、はたしてこれでいいのでしょうか?

そこでDOG DUCAは、自分たちに出来る方法は何かと考え、令和元年10月から、「シニアドッグ・サポーター」制度をはじめることにしたのです。

シニアドッグ・サポーターとは?

シニアドッグ・サポーター制度は、主に高齢の方が飼われていて、飼い主の死亡や施設への入所などで飼育継続ができなくなった高齢犬を、高齢者の方に「つなぐ」制度です。

高齢犬は、病気のリスクがあったりケアの必要があったりすることもありますが、しつけがほぼいらず、穏やかな性格の子が多く、散歩も少なくて済んだり(なくてもよかったり)、寝ている時間も長いため、高齢者がとても飼いやすい犬です。

高齢者の方には、そんな高齢犬(シニアドッグ)と一緒に暮らす「シニアドッグ・サポーター」になっていただくことで、高齢者の方にも、淋しくなくなったり、アニマルセラピー効果があったり、外に出る機会が増えたり、生きる活力になったり、さまざまな恩恵が生まれます。

また、高齢犬の方も、常に一緒にいられる人ができることで、体調の異変にも気づいてもらえたり、そばに誰かいることで安心でき、愛情を独占できたりして、保護犬たちの中でいるよりも、もっと幸せになれるのです。

もちろん、高齢者特有の「万が一の時」の不安があってはいけませんから、「シニアドッグ・サポーター」になって頂いた方の場合は、万が一何かあった時は、DOG DUCAが引き取り、一生面倒をみる体制をとります。

シニアドッグ・サポーターには、「緊急連絡先カード」と一緒になったシニアドッグ・サポーター会員証をお渡しし、万が一のことがあった場合、すぐにDOG DUCAに連絡がつき、犬を保護できるようにもしておきます。

普通にも使える緊急連絡先カードと会員証を合体させ、いざというときはDOG DUCAにすぐ連絡が入るようにします

高齢者だから出来る、保護活動

シニアドッグ・サポーター制度は、高齢犬と高齢者がともに幸せになるための制度です。そして、我々DOG DUCAの活動に協力頂ける活動でもあります。

行き場のなくした高齢犬を救う

シニアドッグ・サポーター制度がこれまでの「高齢者への譲渡」と異なるのは、あくまでも、「高齢犬」を高齢者の方の手で幸せにして頂く、保護活動の一環であるという点です。

高齢犬は、世話に手間がかかります。

フードはそれぞれの症状に合わせた療養食だったり、薬の投薬が必要だったり、また、それも若い犬みたいにすぐ食べずに、時間がかかったりします。かといって、放置しておくと他の犬が食べてしまったりもしますので、ケアにもの凄く手間と時間がかかります(だから高齢犬を断る所が多いのもあります)。

また、高齢犬は当然、病気のリスクが高くなりますので、医療費がかかります(DOG DUCAでは、年間2百万円ほど保護犬の医療費がかかっております)。

それらをすべて、高齢者の方に負担頂きたい、と言うつもりはありません。

本来、DOG DUCAで終生飼養するハズだった高齢犬ですので、我々が最後まで看取る気でいます。が、中には、高齢者の方とだったら暮らせる、という高齢の保護犬もいるので、その子たちに、「人と一緒に暮らす」幸せを感じさせてほしいのです。

もちろん、「ウチで全部面倒みる」という完全譲渡でも構いませんし、「年金暮らしでちょっと支援がほしい」というのであれば、DOG DUCAが所有権をもちながら、看取りボランティアのような形にすることも出来ます。

「シニアドッグ・サポーター」と「里親譲渡」との違い
  シニアドッグ・サポーター 一般の譲渡
所有権 DOG DUCA サポーター(里親) 里親
生活・就寝 サポーター宅 里親宅
食事・医療 DOG DUCAと相談 サポーターが負担 里親が負担
死亡等により飼育継続不可 DOG DUCAに戻る 家族もしくはDOG DUCAに戻る
入院等での一時預かり DOG DUCAに戻り、サポーターの帰りを待つ 家族等

「高齢犬が路頭に迷うから高齢者はダメ」

ではなく、「高齢犬も高齢者も、共に幸せになれるように」することが、「人と犬のより良い共存」を目指すDOG DUCAの使命だと思います。

あなたも、高齢犬と一緒に幸せな人生を送りませんか?

※シニアドッグ・サポーター(里親)は愛知県内の方に限らせて頂いております。

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