守山区で自宅から逃げだし咬傷事件を起こした殺処分寸前のドーベルマンを保護した事がきっかけで、一年半に渡り東海テレビ報道陣による密着取材が続いてました。

その放送日が決まり番組欄で題名を見た時に思ったこと。
「1年半にも渡り密着されていたのに、何も伝わらなかったんだな…伝えられなかったんだな…」

どんな放送内容にしろ、僕は「犬の問題行動の原因は、ほぼ人側(飼い主)にある。犬は悪くない」と伝えてきたつもりでした。
それが伝わらなかったから、犬を批判する「悪い犬」という犬へのイメージダウンの言葉が使われたようです。

とても残念な結果です。

タイトルを見られた方から
「 放送曜日、時間帯からテレビを見る人は一割もいないだろう中、残りの9割の方はタイトルのみで様々な判断をする。動物愛護が進む中、犬が悪いというタイトルは理解できない!東海テレビへ電話をしたら東海テレビの返答は、観て頂ければわかりますの一点張りだった!」と、お電話を頂きました。

おっしゃられた様にタイトルだけで悪い犬と思われる方も出てくると思い今回あえて書かせてもらいました。

この様な結果になりヒカルには申し訳ない気持ちで一杯です。
ドーベルマン「ヒカル」を愛護センターから保護をする時にも4局のテレビカメラが撮影に来ていました。
それから「里親さんのところへ行くところを撮影したい」「ヒカルはどうですか?」「ヒカルの変化は?」
との度々あるメディアからの質問に対して「良いところを見せよう!動物愛護をもっと伝えられる機会だ!」と焦りと自己の欲望が出てしまい、まだ他者に対して完全な警戒心が取れていない状態のヒカルを里親さんのところへ出してしまった軽率行動の結果、里親さんが外に連れ出してしまい、あってはならない噛みつきが再度起きてしまいました。

保護したドーベルマンは、僕への服従トレーニングが早くに入り、その姿も撮影されました。
「犬は悪くない、犬の問題行動のほとんどが人に責任あり」と伝え続けてきました。

ドーベルマンの件でメディアが幾つも来てくださる結果となり、焦りと軽率な判断をした事は事実です。
トレーニングと散歩は僕がやり続け、里親さんの元では穏やかな時間をという約束にて里親さんに出しました。

撮影中「待て!」をさせ10メートル離れるトレーニング中に、僕の後ろで構えていたカメラレンズを目の様に思い、カメラマンさんを噛んでしまう事もありました。

東海テレビ報道部は保護活動の意識が、全国的に広まりをみせているところに着目し、あの咬傷事件から今までの一年半に渡り密着取材を続けてきていました。

そんな中、どんな事情であれ噛みつく事が二度と起きてはいけない状況の中、あってはならないことが二度も起きてしまった。

僕の甘さが引き起こしたこと。
僕の気持ちの「犬は悪くない!」は変わることはありません。

何をどう編集されるかは関与できず分かりませんが、ヒカルが保護後も噛みついてしまったことは間違いなく放送されると思います。
これは全て先を焦り美談で終わればと流された僕の責任他ありません。

今後「噛みつくような犬は保護するな!」なんていう意見が出てしまうのか…

しかし同じ命であって、DUCAにて保護をしている子の中でも、初めて会う人に対しての警戒心が強い子はヒカルの他にも居ます。

慣れた人には、とても甘える子達です。
本当に理解してくださる方が、もし現れたら…とは思っていますが、里親さんに出すことを焦ってもいません。

ドーベルマンのヒカルは、生涯最期まで僕の側で息を引き取る時まで僕が見守り続けます。

ドーベルマンの咬傷事件から「名古屋市殺処分ゼロ」が急加速したことも、動物愛護についてそれぞれ考えていただいたことも事実です。
ドキュメンタリー番組密着依頼を受けた時には「これでもっと動物愛護が深まり殺処分ゼロを目指す都道府県が増えていくであろう」と思っていました。

2月19日東海テレビ13時45分から一時間放送されます。

題名と同じく残念な気持ちにならないことを願うだけです。

とにかくヒカルに関しての事は、僕の責任であり、僕のせいです。

放送後にヒカルが悪く言われないことを願うのみです。