男性独り暮らし
「一週間くらい前から後ろ足が立てなくなり抱くとキャンと泣きます。お金が無くて病院に連れて行けません。後で払うと言ったんですが…」
保健所にも連絡しましたが「引き取れば殺処分もありますよ」と。
「弱る姿を見て怖くなってしまって一週間何もしてあげれてないです。」と。
『えっ!?』という状況でしたが、泣きながら自らの行動を反省し何も出来ない無力を悔やんでいました。
犬の症状を聞いて、ヘルニアかな?
内科的な問題か?等々可能性を感じ、とりあえずは痛みに絶えている犬を助けることを優先させようと現地に走りました。
ものすごい肥満です。
食べ物は人の食べ物を与えていたこともあったそうです。
脂肪腫も脇腹に。固くないので多分良性の脂肪腫かな?とは思いましたが爪も長くしばらくシャンプーもしていません。
とにかく、この子の治療を優先することが必要だと判断しました。『あなたの経済力では犬を心身共に幸せにすることはできません。
今回治療して治ったとしても、次に病気になったらどうする?
飼い主は動物に痛みや苦しみを与えてはいけない。心身共に守り続ける責任と義務があるのです。』と伝えました。
真面目な方で、まだ高齢ではありませんが色々と事情もあり、今苦しんでいる目の前のこの子を一生守ることは出来ないという決断に至り、引き取ることになりました。
元々は引き取った子とのこと。8年前に知り合いが置き去りにしていたという経緯です。
「その涙を無駄にすること無く、この子に悪いと思うのであれば、きちんと責任が取れる状況を作って、その時に保護犬を救われたらどうですか?」ともお伝えしました。
直ぐに病院に向かい診察。
変形関節炎、後ろ両足靭帯損傷の診断です。
運動不足による筋肉不足
食事管理欠落による肥満
足腰に負担がかかることばかり。
相当お腹が空いていたようでフードはペロリ。お水もしっかり飲みました。